あの時朽ちたのは僕の愛だったのか貴方の命だったのか。
その時、僕の中でナニかの果てる音が聞こえた ――――
「悪いね ここは今 青少年立ち入り禁止だよ」
思えば、あの時から僕は彼に惹かれていたのかもしれない。
勿論、彼の言う通りノアとエクソシストの恋なんて実るわけないことはわかってるつもりだし、第一僕にはそういった趣味はない筈だ。
彼のした事を許したわけでもあるまいし、これまでそんなことを考えた事もなかった。
仲間を忍んで彼がこっそり会いに来た時も、無理矢理抱き締められた時だって僕の気持ちは揺るがなかった筈なのに…
ただ、彼を突き刺す瞬間に囁かれた…あの一言が忘れられない。
「 」
それは、僕が一番求め…与えられるのを恐れ拒んできた言葉だったから。だって、僕にソレを与えてくれた人は皆喪ってきたのだから。
それなのに、彼は囁き…そして僕にはまた表しようのない喪失感が湧き溢れてきた。
「なんで…こんなにも辛いんでしょう…」
手を下したのは自分なのに、如何し様もない程にナニかが込上げてくる。
それは、まるで侵食するかの様に体を包み込んでいき…
「貴方は、いつもずるいんですね…」
そして、ゆっくりとナニかが朽ちユク音の中へと僕は躯を沈め堕ちていく ―― 。
(c)尤伐